四柱推命【基本の考察5】「双子の運命が同じとならない理由」

こんにちは。

蓮朋龍と申します。


四柱推命ではその方の生年月日時と性別で、

個性や性質、性格的傾向や運気を推し量ることができます。

言い換えれば、そのこの二つの情報を基とするだけなので、

全く同じ四柱推命式を持つ人が世界で二人と存在していても

何らおかしなことではないと言えます。


四柱全が同じとなる命式の人同士が辿る人生や運命は

どこか似ていたりします。

それは生まれた環境が似ているであるとか、

育っていく過程や境遇が

どこか似ているなどという具合で起こり得るわけですが

それはあくまでも「似ている」というだけであり

全く同じとはなりません。


ではなぜ似ているだけにとどまるのか?


それは当然ながら、ご両親が異なるからです。

ご両親が異なるということは

生まれた環境が100%同じとは言えず、

それに伴いご両親の子供に対する向き合い方や

常識、教育方針についても同じではないからです。


ここまでは四柱推命式が全く同じとは言え、

何となく異なった人生や個性が

形作られていくのだろうと推測できることと思います。


では「双子」ならどうでしょう?

それも一卵性双生児であれば性別も同じとなるので、

四柱推命式は100%同じとなります。


科学の分野からしても、

一つの卵子から偶然、二人の命が生まれるので、

遺伝情報が同じとなり、性別や姿形に至るまで

全てが一致することとなります。

こうした双子の人生や運命、個性はとても似てますが、

ここでも「似ている」にとどまる理由が存在します。


ではなぜ双子(特に一卵性双生児)が同じ運命を辿らないのか?


それはあくまで先天的に与えられた命式のみが

同じということに過ぎないからです。


後天的に訪れる出来事は異なることが多いので

それを対処していく過程で多くの違いが生まれてきます。


具体的に申し上げますと、

母親と父親は一人だけとなりますので、

平等に接していたとしても少なからず

双子の間には違いが生まれてきます。


双子の名前をそれぞれ「Aちゃん」「Bちゃん」とします。


Aちゃんが粗相をすれば、当然、ご両親はその時、

Aちゃんを叱るなどして躾をすることでしょう。

その時点でAちゃんとBちゃんに

後天的に起こっている出来事は同じとは言えなくなります。

また別のタイミングでBちゃんを叱り

どこかで帳尻を合わせようと試みたとしても、

それは厳密に時間という概念まで加味して考えれば

同じとは言えなくなります。

また子供は常に成長を遂げていますので、

同じような出来事がお互いに起こったとしても

時間が異なればそれを理解したり吸収したりすることにも

違う影響が生まれるわけです。


そして親元を離れ、幼稚園なり社会という外界に触れた時は

更に大きな違いや差が生じてきます。

一緒に行動していたとしても、

見るもの聞くもの触れるものなどが多少なりとも異なれば

それらから感じ取るものも異なり情操に影響を与えます。


そして幼稚園や小学校などで遊ぶ友達や

クラスが異なり担任などが異なれば、

後天的に得られる差は更に大きくなります。


このようにたとえ双子のように同じ環境にあって

同じ四柱推命式を持っていたとしても、

時間が経つにつれ行動範囲が広くなってくると

経験や成長の差はドンドン大きくなっていきます。


以前に

四柱推命【基本の考察2】「命式は主観の世界でしかない」

で説明させて頂いたのですが、

個々に生まれながら授かった四柱推命式の本質は

その人の「主観」を意味しており、

外界から勝手に訪れるであろう

吉兆や凶兆を暗示しているものではありません。


主観」はその人がある出来事をどう感じて、

どう理解し解釈し、どのような知恵として吸収していくか?

だけに集約されます。


そういう意味では双子の場合、

同じような出来事に対しての感じ方や理解、

対処法に至るまで似ることとなりますが、

人生を生きていく上で、

二人が100%同じような出来事に遭遇し、

同じような人生行路を辿るということは

ゼロであると言っても過言ではないでしょう。


厳密に申し上げれば、

母親の胎内から外界に産まれ出る順番自体が

同じ人生行路ではないと

言い切ってしまうこともできるわけです。


双子は性格や思考、感情の動きなど

個性に関しては同等と言えますが、

後天的に訪れる出来事については違いが生まれるため

双子の運命は同じとはならないのです。

これが理由となります。


多くのご相談者様を拝見させて頂くことがあり、

双子の兄弟(姉妹)ということも

そう珍しくもありません。

あるご姉妹についてお話を伺うと、

お互いにバツ1でお子様が一人いて、

職業はお互いに看護師をしていますという方もいらっしゃいました。

それは先天的に持って生まれた個性において

女性ながらプライドを有し気丈のため職業婦人の傾向があり、

お人好しの面もあるため他人から頼み事をされると断れない、

またそうして頼りにされることに喜びを感じやすいという性格が

人生の要所要所で同じような境遇や環境に

身を置きやすいという現象を起こします。

これは偶然とか必然という言葉で片付けられるものではなく、

あくまで同じような個性が

似たような環境を選んだに過ぎないわけです。


四柱推命ではその命式のみを判断材料とし

その人の事実に基づく情報を聞くことがないとすれば、

全く同じ命式に対する推断結果は

当然ながら100%同じとなります。

それは性格などその人の個性がそのまま発揮されれば

どういった場面でどういう風に生かされるかが判断できます。

その傾向が双子では似ることとなり、

それ以上でもそれ以下でもないということを

ご理解頂けましたら幸いです。


四柱推命は何も特別なことをしているわけではありません。

ましてや魔法のツールなんかでもありません。

運命を知ることや吉兆凶兆を知ることに本質はなく、

ただただ「個性」を理解することに

真実があると私は考えております。

「個性」が解れば傾向と対策を導き出すことができます。


双子のお話から少々脱線してしまいましたが、

四柱推命の基本は「人間の基本」であり、

それは「自然の摂理」を知ることにもなりますので、

四柱推命式の文字を追うことや、

理論や公式を詰め込むことよりも先に

知恵として理解されますことを心より願っております。


最後までお読み下さいまして、

本当にありがとうございました^^



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